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第8章 したい…



ブランチになってしまうけど涼ちゃんがここに来てからほとんどまともな食事をしてないから、その方がいいと思う。

来た時にタクシーの運転手さんが教えてくれた展望台へとタクシーで行く。

付近のレストランやカフェを調べてみる。


「うげっ…、どこの店も11時からしか開いてねぇ。」

「基本はホテルで朝食って島なんだよ。」

「腹…、減った…。」


情けない顔をする犬男を連れて展望台を散歩する。


「うわぁー、やばい!」


そう叫びたくなる景色が広がっている。

私も涼ちゃんも海は見慣れている。

涼ちゃんのおじいちゃんは漁師町で漁師をしていた人だった。

今はその船を涼ちゃんのお父さんの弟…、つまり叔父さんが継いでいる。

それでも普段見慣れた海とは全く違う海に感動する。

見事なマリンブルー…。

太陽の光を浴びてキラキラと輝く水面にうっとりとしてしまう。

涼ちゃんが私の腰を抱く。


「理梨の水着を持って来るべきだった。」


耳元で囁く。


「やだ…、涼ちゃん、えっちな事しかしないもん。」

「理梨だけには我慢が出来ないからな。」


ドキドキする。

本当は涼ちゃんが我慢をいっぱいしてる。

だって…、まだ最後までしてくれてない。

私が子供だから?

子供っぽい態度しか涼ちゃんにしないから?

悩んじゃう。


「うーん…。」

「何、悩んでんだ?」


そう聞かれると恥ずかしい。

涼ちゃんと最後までえっちする事を考えてたとか言える訳がない。


「何でもない…。」

「えっ?何?」

「何でもないってば…、そろそろレストランが開いたと思うから行こうよ。」


私の顔を覗き込む涼ちゃんを誤魔化して展望台から降りる道に向かった。


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