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炎の薔薇
第9章 魅せる女
「ねぇ、和也……あなたの奥さんはどんな感じの人」
「なんやいきなり。普通の女やで。
茜と歳は一緒やけどね」
「そうなんだ。綺麗な人なのかなって思って……」
「う……ん。綺麗いうより可愛い感じな人やったね。うちのはお嬢様育ちやからな。でも今は普通のおばさんやで」
「私と同じ歳でしょ?おばさんは酷いんじゃない」
「あの人が茜のように自分を磨ける人やったら、可愛い女のまんまやったのかもね?
今はスカートなんて履いたとこ見たことない。
ズボンばっかや。
たまにはお洒落でもしたらいいと言っても、そういう気にならんのやな。
だから茜を見ていて思うんよ。
同じ歳の女でも意識が違うと差が出るもんなんやなーって。
まあ、俺も人の事は言えんし、茜に飽きられんへんように身だしなみくらいは気つけとあかんな」
事が済んだベッドの中で、男が満足を得たのを見計らって、聞きたい事を何気なくを装って聞いてみる。
興味本位と嫉妬が混ざり合う複雑な気持ちは上手く隠す。