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姫巫女さまの夜伽噺
第8章 老舗蛞蝓
「っんやぁ! 逝っちゃう…あぁ!」
伊良は散々志摩に犯され
確認作業をされて
のぼせる寸前で解放された。
湯殿から出ると、待ち構えていた式たちによって
あっという間に飾り付けされる。
綺麗に髪の毛を結い、飾りをわんさかつけられ
重たい着物に着替えさせられて、やんわりとお化粧をされる。
志摩の式たちは優秀で
さっと準備を終えると、役目を終えて綺麗に整列する。
「準備できたか?
よし、じゃあ行くぞ」
伊良が自分で歩ける、とダダをこねたために
志摩は渋々ながら、彼女を歩かせた。
長い廊下を歩くと、だんだんと空気感が変わってくる。
それは、姫巫女との大切な神事を行うための
どこか神聖な空気とでも言うべきなのか
だんだんとひっそりと、濃密な空気がまとわりつく。
「愛蘭、苦しくなったら呼べ」
志摩はそう言うと、伊良の返事も待たずに
彼女を扉の中へと押し込んで締めた。