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姫巫女さまの夜伽噺
第2章 目覚めし巫女
目を覚ますのが怖いくらいの痛み。
しかし
その痛みが愛蘭を眠りから引きずり下ろした。
「っう…!」
起きるなり吐き気を催したが
やはり出てくるのは胃液のみ。
むせ返り、あまりの痛みに
目から涙が出てくる。
こんな事になるなんてと思ったのだが
今さらの話だった。
「おい、いつまで意地張ってんだよ」
その声の方向へ目を向けると
獣耳の男、志摩が愛蘭を見ていた。
「そんなに俺が嫌か?
そろそろ、これが現実だと分からないか?」
上がる息をおさめつつ
全身の痛みと吐き気、熱に思考が真っ白になる。
「認めて、意地を捨てて
治してくれって頼んでみろよ。
お前、もう六日も寝込んでるんだぞ」
このままでは体が持たない。
それだけは愛蘭でも分かっていた。
「愛蘭様、志摩様にどうかお願いして」
幼い声がして、女の子の手が愛蘭をみつめた。
その人形じみた表情に、一気に思考が冴える。
このままでは、より悪くなるばかりです」
今度は男の子がそう付け加える。
その目は真剣だった。
しかし
その痛みが愛蘭を眠りから引きずり下ろした。
「っう…!」
起きるなり吐き気を催したが
やはり出てくるのは胃液のみ。
むせ返り、あまりの痛みに
目から涙が出てくる。
こんな事になるなんてと思ったのだが
今さらの話だった。
「おい、いつまで意地張ってんだよ」
その声の方向へ目を向けると
獣耳の男、志摩が愛蘭を見ていた。
「そんなに俺が嫌か?
そろそろ、これが現実だと分からないか?」
上がる息をおさめつつ
全身の痛みと吐き気、熱に思考が真っ白になる。
「認めて、意地を捨てて
治してくれって頼んでみろよ。
お前、もう六日も寝込んでるんだぞ」
このままでは体が持たない。
それだけは愛蘭でも分かっていた。
「愛蘭様、志摩様にどうかお願いして」
幼い声がして、女の子の手が愛蘭をみつめた。
その人形じみた表情に、一気に思考が冴える。
このままでは、より悪くなるばかりです」
今度は男の子がそう付け加える。
その目は真剣だった。