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姫巫女さまの夜伽噺
第2章 目覚めし巫女
それから急激に襲ってきた眠気に逆らえず
睡眠を貪った。
何時間経ったのか
何日寝ていたのか全くわからない。
悪夢が続くかと思えば
深い眠りに落ち
朝なのか夜なのかもわからなかった。
たまに覗き込んでくる
まるでコケシみたいな小さな男の子と女の子がいて
その2人も夢なのか夢じゃないのかわからなかった。
どれくらいそうしていたのか分からないが
体中が痛くて目が覚めたのは
穂高と志摩と話をして
随分と経ってからのように思えた。
「痛っ…」
全身に鈍痛が走る。
おまけにかなり熱もあるようだった。
冷や汗に体が震えるのに
熱くて熱くて仕方ない。
「兄様、目を覚ましました」
女の子の幼い声が聞こえて
見れば夢の中で見た童子たちが
愛蘭を心配そうに覗き込んでいる。
「ほんとだ。志摩様を呼ぼう」
(志摩…!)
あのいけ好かない男の顔が思い出される。
駆け出そうとする童女に
愛蘭が渾身の声で「待って!」と伝えた。
「待って、大丈夫だから、呼ばないで」
でも、と2人がうろたえる。
呼ばないで、とさらに伝えるのだが
目が回り、世界がくらくらする。
吐き気に襲われてその場で戻そうとしたが
出ていたのは胃液だけで
余計に苦しくてむせると
その反動で体中が痛み
声なき声を上げた。
「これじゃだめだ。
美濃(みのう)、早く志摩様を…!」
兄様と呼ばれたいた男の子が
美濃という女の子に伝えるが
必死で愛蘭はそれを止める。
そうしているうちに
またもや意識を失った。
睡眠を貪った。
何時間経ったのか
何日寝ていたのか全くわからない。
悪夢が続くかと思えば
深い眠りに落ち
朝なのか夜なのかもわからなかった。
たまに覗き込んでくる
まるでコケシみたいな小さな男の子と女の子がいて
その2人も夢なのか夢じゃないのかわからなかった。
どれくらいそうしていたのか分からないが
体中が痛くて目が覚めたのは
穂高と志摩と話をして
随分と経ってからのように思えた。
「痛っ…」
全身に鈍痛が走る。
おまけにかなり熱もあるようだった。
冷や汗に体が震えるのに
熱くて熱くて仕方ない。
「兄様、目を覚ましました」
女の子の幼い声が聞こえて
見れば夢の中で見た童子たちが
愛蘭を心配そうに覗き込んでいる。
「ほんとだ。志摩様を呼ぼう」
(志摩…!)
あのいけ好かない男の顔が思い出される。
駆け出そうとする童女に
愛蘭が渾身の声で「待って!」と伝えた。
「待って、大丈夫だから、呼ばないで」
でも、と2人がうろたえる。
呼ばないで、とさらに伝えるのだが
目が回り、世界がくらくらする。
吐き気に襲われてその場で戻そうとしたが
出ていたのは胃液だけで
余計に苦しくてむせると
その反動で体中が痛み
声なき声を上げた。
「これじゃだめだ。
美濃(みのう)、早く志摩様を…!」
兄様と呼ばれたいた男の子が
美濃という女の子に伝えるが
必死で愛蘭はそれを止める。
そうしているうちに
またもや意識を失った。