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姫巫女さまの夜伽噺
第3章 儀式
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「愛蘭、起きて」
甘い声で囁かれて
愛蘭は心地良い眠りから目覚める。
目を開けると
視界には美しく柔和な穂高がのぞき込み
部屋の隅で腕組みして立って見下ろす
どことなくツンケンした志摩の顔が見えた。
「…あれ…?」
身動きしようとして
自分の体の異変に気付いた。
(手が…)
動かない。
足も同様に動かない。
「え…」
頭が冴えて来て
きちんと状況を理解しようとして
真っ白になった。
「え、どう、いう…」
「綺麗だね、愛蘭」
穂高がそう言って
愛蘭の剥き出しの乳首に指先で触れた。
途端に愛蘭の体がビクリと動く。
その反応にさらに穂高が微笑み
外気にさらされた胸を揉みほぐした。
「え、待って…どういう…!」
両腕は頭上で赤い絹紐に縛られて動かない。
絹紐の上には呪符が貼られて
それが愛蘭の腕の動きを完全に封じていた。
そして、視線を自分の体の方に向けて
愛蘭は絶句した。
「え。なんで、なんで…!
いや、見ないで!放してよ!」