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姫巫女さまの夜伽噺
第4章 調教ー志摩ー
「そうかよ」
そう言って、志摩はまた一口飲む。
とても酔っ払っているようには見えなかったのだが
伊良はそんな彼を放って
また外の景色を見ていた。
この数日で、だいぶ心が落ち着いた。
呑気な双子のおかげでもあり
じっくり休んでいるおかげでもある。
「だいぶ顔色良くなったな。
あの時は死にそうな顔してた」
「…おかげさまで。
双子ちゃんたちから聞いたけど
心配して寝てる時に来てたんだって?
あの時は助けてくれなかったくせに…。
妖怪って、変なところで心配するのね」
それに志摩は眉尻をちょっと上げただけだった。
見に来てくれたのが心配してくれていたからなのか
それとも穂高の言いつけだからなのかは
その表情からは分からなかった。
「…風呂行くぞ」
志摩は伊良の腰を持つと
強引に自分の方へと引き寄せた。
伊良が驚き
え?と言葉を発しようとした所を
柔らかな志摩の唇が塞いだ。
「んっ…!」
嫌がろうとしたがその前に唇を外された。
「続きは風呂でだ」
「なっ…!」
おちょくられたと分かると
伊良は顔を真っ赤にする。
その額にまたもや志摩の口づけが落とされる。
それだけで伊良は失神しそうだった。
「これくらいでくたばるなよ。
風呂場でじっくりしごいてやる」
「やだ、離してよ志摩!」
嫌がる間も無くお姫様抱っこされると
そのまま風呂場に連行された。