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HANAMIZUKI~貴女を永遠に想います
第10章 俺じゃない





龍said



俺と俊に会釈をし・・・逃げるようにして走って社員口に向かった・・・。



あの人・・・。



「なぁ・・・いいの?あれ絶対・・・湊待ってるぜ?」



俊が納金袋を持ったまま言った・・・。



・・・・・・。



俺は頭をかき下を向いた。




俺には・・・。



あの人を喜ばせることができない・・・。




「仕方ねーよ・・・。」




そう言って・・・。



俺等も社員口に向かうと・・・。




彼女は俺の方をチラッと見て・・・。




腫らし切った目で・・・俺を見てきた。




・・・・・・・。



「あの・・・・」




俺が声を掛けると・・・。




彼女は一歩下がって・・・。




「・・・ごめんなさいッ・・・・」




ビクッと体を震わせ・・・・また一歩下がって・・・。




俺に謝ってきた・・・。




「な・・・何で謝るの?・・・あのさ・・・」




俺がまた近づくと・・・。




彼女は・・・




肩を震わせ・・・。




「今日は・・・外で食べてきます・・・・」




・・・・・・。





震える彼女の体・・・。




その時・・・。




一瞬・・・




頭が反応したんだ。




何がか・・・それは分からない・・・。





でも彼女を震えさせた自分が・・・。




何かに重なった・・・。






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