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HANAMIZUKI~貴女を永遠に想います
第19章 出て行く女、思い出せない男
お風呂から出て体を拭き髪を乾かした。
昔はよく・・・龍が乾かしてくれたっけな・・・・。
はぁ・・・。
ため息ばかりが・・・出る・・・・。
ドライヤーを置きリビングに戻ると、龍がソファーに腰掛けあのチラシを見ていた。
「あ・・・、それ・・・見てたの???」
私が言うと龍は顔を上げて私の方に歩いてきた。
私はキッチンで水を一気飲み。
龍はカウンター越しに私を見て・・・・。
「美晴ちゃん・・・ここに住むの????」
・・・・・・。
私はコップを洗い・・・。
「うん・・・この辺丁度いい物件空いてなくって・・・・いいとこ見つかるまでそこに居ようかなって・・・(笑)って・・・龍にバレたら意味ないじゃんね・・・」
居場所は教える気はなかったのに・・・・。
龍はまた・・・あの・・・スッゴイ寂しそうな・・・。
捨て犬みたいな顔をした。
そんな顔しないでよ・・・。
今更・・・・。
「美晴ちゃん・・・最後のお願いを聞いて・・・・。」
・・・・・・。
最後か・・・(笑)
「何??・・・明日の朝ご飯とか???」