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湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第3章 仕込む
 変なことを考えるんじゃなかった、と野上は反省した。可笑しすぎるのだ。
 そのとき野上は、奈々にぎゅっと肉棒を握られた。野球のボールを人差し指と中指で挟むスプリットの握りに似ていた。亀頭の左右の溝に、それぞれ指をそわしているのである。
 奈々は股を広げたまま、「ンッンッ……」と、花びらの間で亀頭を滑らせている。そうすれば濡れは絡まり、スムーズに挿入できることを本能的に分かっているようだ。
 奈々の尻が上下に動き始めた。喘ぐ声も少しずつ大きくなっている。
「奈々、今から入れるから静かにして」
 声は聞こえたらしい。奈々は左手を自分の口に当てた。それでも、性器に亀頭を当てた尻は動き続けた。
「車が揺れるから、お尻を動かしちゃだめだ。絶対に動かしちゃだめ」
 野上は、車の周りが心配だった。それを何度も彼女に言いきかせた。

 美穂のときには、挿入まで数時間かかった覚えがある野上だ。しかし奈々は指を入れて慣れているらしいから、三十分くらいで挿入できるに違いない、と野上はそんな気がした。
 濡れはこれで充分だと、奈々は思ったらしい。握っている亀頭を性器の入口に当てた。
 彼女は尻を上下に動かし、「ンッンッ……」と指で挟んだまま、性器に入れようとして肉棒をぐいぐい引っ張っているようだ。しかし先だけしか入っていない。
 野上は余っていたクッションを渡して、
「奈々の声は大きいから、これを口に当てて? でも、声を上げちゃだめだからね。それにお尻も動かしちゃだめ、分かった?」
 口をクッションで塞いだ奈々は、その上に両腕を回した。そして野上を見て、「ウゥーウゥー」と、何度も頷いた。
 挿入するのはいいのだが、野上には自分流のルーティンがある。
 まず、先端を肉びらの間で数回上下に動かして濡れを絡める。次はクリトリスを左右に数回揺さぶる。そして先端を入口に押し当て、挿入するとみせかけ、あっ…と言って、上に滑らせてクリトリスに衝突させる。
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