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愛DoLL☆美しき野獣
第5章 五章



「…もぅ…ギブアップ。」


涙を溜めて、懇願すると、彼はあたしの右手をとった。


「ごめん、君を大事にしたい。けど、止めれない。」


ドクン、ドクン。

治まれ、あたしの心臓。

この人は、潤さんや"Doll " を傷つけてきた。

悪い人なんだから。


「I love you makoto. 」


…それは…。

初めて聞く、彼の母国語だった。

綺麗なイントネーションで。

あまりにも甘くて妖艶で…。

不覚にも、あたしは、目や耳を逸らすことができなかった。

絵本の中の王子さまのように、右手の甲にキスを落とす。


「You belong to me.(君は僕のもの。)」


ドクン、ドクン、ドクン。

そのしぐさがあまりにも、かっこいい。

だ、ダメだ。

心臓が、壊れるーーー!!!!


ぎゅっっと、目を瞑って、ふたたび目を開けると、次に目に映ったのは…。


彼の美しい肢体。


ガウンを脱いで、惜しげもなく、その肉体美を披露してくれる。


「……綺麗だ。」


見とれすぎて、つい、漏れてしまった言葉。

彼は、嬉しそうに、にっこり笑う。


「ふっ(笑)ありがとう。」


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