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愛DoLL☆美しき野獣
第2章 二章


「お前、エドワードに優しくされて、惚れるなよ?」

真琴はドキッとした。

(な、なんで、あたしの心の中が分かるんだよ?)

「あいつは、女嫌いなんだ。」

「え?で、でも、全然平気そうじゃないですか?」

「それは、女の前で、本性を出さないだけだ。」

「どういうこと?」

「伯爵家の流れを組むジャックスホード家の嫡男は、幼い頃から紳士として徹底的に教育される。だからあれは、女には誰にでも優しい¨ふり¨をする。」

「あの、潤さんの言ってる意味がわからないです。」

「だから!!あいつの本性は、俺よりも、ずっとたちが悪いってことだ。」

「潤さんのほうがずっと怖いです!!!」

「なんだと?」

「ほら、そうやって、怒りっぽいところが!」

「チッ!とにかく、エドに惚れるな?後悔しても知らんからな。俺はちゃんと忠告はしたぞ?」

「もしかして、あたしにやきもちですか?」

「ちげーよ!!!」

「じゃあ、なんで急にそんなこと言うんですか?」

「あーもう、めんどくせ。」

「はぁ?」

「もしお前が男だったら、完全にアウトだったな。」

「えっ?」

「ちなみに俺とエドはお前が思ってるような関係じゃねぇよ。」

「恋人じゃないの?」

「俺もエドも女嫌いだが、同性愛者じゃない。女を抱けない理由があるんだ。」

「性病とか?」

「違う。俺に関しては、一種のトラウマだな。エドについては・・・あれは異常なまでの・・・サドスティックな性癖のせいだ。」

「・・・・・!?」

「女相手にあんなことしたら、死ぬ。それを分かってるからこそ、あいつは敢えて男しか相手にしないんだ。だからやつにとって感情のない男の¨DOLL¨は格好の玩具だった。」

「じゃあ、あの部屋や、あの子の痣とかは?」

「ああ、すべて俺らがしたことだ。言い訳はしねぇ。」

「最低最悪だ・・。」

「最低で結構だ。もしもこの先、あいつが女に惚れることがあったら、俺はそれを断固阻止する。」

「・・・・。」

「いいか?忠告はしたからな?」

「・・・・。」

真琴は何も言えず、痺れる足を引きずりながら、潤の部屋を出て行った。
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