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愛DoLL☆美しき野獣
第3章 三章


真琴は、最近の潤の行動に戸惑を隠せない。

(…この頃、潤さんが何か変だ。)

学校が終わった塾の帰りに、必ず車で迎えに来てくれるようになったのだ。

潤が仕事で遅くなりそうなときは、代わりの女秘書らしき人が迎えにくる。

その秘書の人は、潤が帰ってくるまでマンションの客間に滞在してる。

まるで、エドと二人きりになるのを避けるように。

真琴は、今日も塾の帰り、潤が乗っている黒の4WDのベンツが目に映った。

(また、来てる。)

そんなことを思っていたら、後ろから声がした。

「まーこと、また彼氏のお迎えか?」

「この間チラっと見たけど、お前の彼氏、すごいイケ面だよな?」

白石くんと加瀬くん。
この二人は学校のクラスメイトだった。

(まったく、友達が面白がるじゃないか。)

「違うよ、ただの保護者だ。」

「でも、兄ちゃんとかじゃないんだろう?」

「違うけどさ。」

「じゃあ高校生で同棲か?」

「すげーじゃん!!」

「だから、ちがうっつの!!」

白石くんと加瀬くんは笑いながら真琴をからかうように、交代でハグする。

「ホントちっちゃくて可愛いよな、まことは!!」

「うん、うん。自分専用のペットにしたくなるぞぉ。」

(これ、可愛がられてるの??)

頭をぐしゃぐしゃにされたところで、ベンツから潤が出てきた。
その、圧倒的な存在に、白石くんも加瀬くんも唖然とする。

潤の姿は、スーツ姿で、すっきりとした黒髪にとても似合っていた。

「残念だが、こいつをペットにして良いのは、この俺だけだ。お前らは、失せろ!!」

(ひぃーーーーーっ!?何を言い出すんだ、この人は!!!)

潤の発言に、白石くんも加瀬くんも固まった。

しかし潤はそんなのお構いなしで、真琴の腕を取る。

「早く来い!!」

「ちょっと、潤さん!?」

掴まれた右腕が、少し痛かった。
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