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愛DoLL☆美しき野獣
第20章 おまけ小説

響さんが亡くなって約一年が過ぎた。
今年のクリスマスイヴで樹は、一歳になる。
三ヶ月前からあたしは、潤さんとエドさんと樹で、この白金のマンションで暮らしてる。
「かぁ・・・ちゃま。」
最近、よちよち歩きの樹は、言葉を発するようになった。
あたしのことを¨かぁちゃま¨と呼ぶ。
この子とは血は繋がらないけど、本当の自分の子供のようだと思う。
「とぉ・・ちゃまは?」
「お父さんは、今お仕事だよ。」
潤さんはお父さんが亡くなり、今はお家を出て、小さな花屋を経営しているのだ。
「ぱ・・ぱは?」
パパとは、エドさんのことだ。
「樹は、お父さんが二人いて良いね?パパもお仕事だよ。」
あたしは、樹をぎゅうっと抱きしめて、頬ずりする。
可愛い、大好きだ・・・。
樹も潤さんも、エドさんも、大切な家族。
この突然の同居の理由は・・・。
あたしは、小さい頃から、孤島で育ったから、親の愛情を受けたことがなかった。
だからせめて樹には、寂しい想いをさせたくなかったんだ。
そんなあたしは、まだ、未成年18歳、高校3年生だった。

