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愛DoLL☆美しき野獣
第29章 波乱の幕開け

(お姉ちゃんに会えたのは本当に嬉しい…だけど、あたしは、潤さんとエドさんと一緒にいたい。)
エドワードは、さっきから、ずっと黙ったままだ。
潤に至っては、完全に静を見て、固まってしまっている。
静は、真琴を庇うように、二人を睨み付けた。
「真琴は、肉親であるわたしが引き取ります!!今までかかった真琴の生活費、養育費は、用意できます。もし、引き渡してくれないのなら、裁判で勝負しましょうか?」
「……ちっ」
エドワードが小さく舌打ちした。
それを見兼ねた、潤が口を出す。
「俺たちには、真琴が必要だ!!!」
「木下潤!!!!あなたなんかに、真琴を渡せないわ!!!何なら、過去のことを、暴行罪で訴えてもいいわよ!!!」
「…静!!!」
真琴は、潤が狼狽えるところを初めて見た。
「ひどかったわよね、あの時のあなたの仕打ちは!!!人の気も知らないで、たくさんわたしを殴って…あのままエドワード氏が止めて下さらなければ、どうなってたか…」
憎しみに満ちた瞳で、静は、潤を睨み付けていた。
真琴は、過去に二人がどういう経緯で別れたのか知らない。
(…潤さんが、お姉ちゃんに暴力を奮ったなんて…信じられない…)
ただ、目の前にいる三人は、憎悪に溢れ返っていた。
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