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愛DoLL☆美しき野獣
第4章 四章
朝、真琴の目が覚めたのは、7時過ぎだった。
「あ、やばい!!寝過ごした!!」
そこにはすでに、エドワードの姿はなかった。
ドアを見ると、ドアノブはちゃんと元に戻っていた。
(昨夜のは、夢?だったのかな。)
ものすごく不安になって机の引き出しの中を開けると、エドからもらった携帯が、ちゃんと入ってあった。
(よかった・・あれは夢じゃなかった。)
昨夜は、彼と過ごせてすごく幸せだった気がする。
エドワードは、最後まで自分に優しかった。
真琴は彼からのメール受信に気がつく。
『昨夜は楽しかった。朝ごはんは作っておくから、ゆっくりしておいで。あと毎晩真琴に会いに行くから、鍵を開けておいてね♪』
「うわ♪優しいな、エドさんは!!」
(しかも、毎晩、会いに来てくれるなんて!嬉し過ぎる。)
真琴は急いで制服に着替えてリビングに向かった。
するとそこには、機嫌が悪そうな潤だけがいた。
「おはようございます。」
「ああ。」
「…あの、エドさんは?」
「あ?もう出かけたぞ?」
「そうなんですか。」
(…エドさんにおはようって言いたかったな。)
「いいから早く朝飯を食え、遅刻するぞ?」
「あ、早く食べなきゃ!!」
テ-ブルには、エドが作ったフレンチトーストと、サラダが置いてあった。
「美味しそうwいただきまーす。」
真琴は、フレンチトーストにかじりついた。
「うまい!!」
潤は、そんな真琴に、苦笑いを浮かべる。
「粉砂糖が口のまわりに、ついてるぞ。」
ビクッ!?
「「…っ!?」」
真琴は、びっくりする。
潤は、嫌味も言わずに、ナフキンで、優しく口のまわりを拭いてくれたから。
以前の彼の態度とは、何だか違う。
日に日に、自分に優しくなってきてる気がする。
(う、後ろめたいよぉ、なんか、ものすごく潤さんに後ろめたい気がする!!)
「昨日の演劇の件だが、俺もついて行く。」
「女装して行くんですか?」
「ちげーよ、客として着いて行くんだ。」
「ですよねw」
(潤さんは、本当に心配性だな・・。でも、前より全然優しくしてくれるし、エドワードさんと、付き合える事になったし、この二人のDoll になって、良かったなぁ♪)
この時、
真琴は、束の間の幸せに浸っていた。