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愛DoLL☆美しき野獣
第32章 解けない魔法

燦々と太陽の光が差し込む中、遮光カーテンを引いて、二人は布団の中に入った。
二人が選んだ場所は、潤の部屋だった。
8畳の和室は、藺草の香りがして、何故か落ち着く。
こんなとき、自分は、日本人なんだなぁと、思った。
「…眠れないのか?」
「…うん」
「羊でも数えてやろうか?」
「………」
「冗談だ…」
「…潤さん…」
「なんだ?」
「…なんで、エドさんのこと、抱いたの?」
「…それは…」
「それは、なに?」
「単純に欲しいと思ったからだ」
「………」
「静の事を忘れられたのは、紛れもなくあいつのおかげで、俺達は、いつも擦れ違ってばかりいたが、ようやくあいつの有り難みが分かったんだ」
「…なんか、妬けるね」
「はっ(笑)お前が気にすることは、ないだろ?」
「…へ?」
真琴は、顔を上げて潤の事をみると、とても優しい顔で、自分のことを見つめていた。
「俺達は、何があっても、お前を忘れたりしない。例え、天地がひっくり返えってもな?」
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