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10分で読めるshortstorys
第2章 Confinement
足元からジャラっと金属の音がする。
私の足首には、鉄の拘束具と繋がれた鎖、それが私の行動を制限し、私はこの部屋から出られない。
私は樹里‥‥
普通に結婚し、普通に夫と2人仲良く暮らしていた。
それが突然変わったのは、もう何時の話だったか?
買い物をし家路に向かう途中、私は突然あの男に捕まった。
多分車から降りて来て、躊躇いも無く私の口を塞ぎ‥‥私は気を失って、気付いたら此処にこうして繋がれていた。
大きなベッド以外何も無い空間。
いえ、壁には私を責め犯す道具が沢山飾られている、呪われた空間。
トイレとシャワーはかろうじて行ける、部屋に隣接した扉が、トイレとシャワーブース。
でもそれだけ。
もう1つ扉があるけれど、私を縛る鎖は、あの扉まで届かない。
あの男が入って来る忌まわしい扉‥‥
そして私が自由になれる唯一の扉‥‥
それなのに届かないの、あの人が私を探している筈なのに、私が居なくなって不安な筈なのに、私はあの扉に届かない。