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身代わりの夜
第10章 純情エッチ代行人
(亜沙子さん、こんなになって)

 イケメン部下だと勘違いして息を弾ませる上司に、黒い気持ちが湧いてくる。
 やり場のない憤りが下腹部に溜まり、男根を極限まで硬化させる。

 もっともっと変態的なことをして、思いっきり恥をかかせてやりたくなった。
 ついさっきとは逆の感情の痛烈さに、自分でも収拾がつかなかった。

(どうせ……山野辺の代わりなんだから)

 自らに言い聞かせ、言葉遣いを乱暴にしていく。

「オフィスだから感じるじゃないの。
 いつも仕事している場所でエッチなことして、昂奮してるだよね」

 指先でつんつんとクリトリスをつつく。
 亜沙子は呼気を乱して、

「そ、そうかも……ああっ、でも、やっぱり恥ずかしい……
 山野辺くん、もうやめにしない?」

 アイマスクをした顔を啓太に向けて、赤らんだ頬を引き攣らせる。

「やっぱり、最初の約束通り、ホテルに行きましょう。
 気持ちいいこと、いっぱいしてあげる。ね、ね、そうしよう」

 頭の中でなにかが切れる音がした。
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