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第15章 これっきりラブホテル

　ドアの前で、服も脱がずにフェラチオをはじめるなんて、啓太との短い関係で一度もなかった。
　いや、どんな男とだって未経験だ。
　シャワーを浴び、身だしなみと心の準備を整えてからでないと、男に身体を許す気になれなかった。

　それなのに、秘書らしいきりっとした服装も脱がずに、男の欲情肉を咥えている。
　男の方も、スーツを着て下半身だけを丸出しにした姿。
　いかにも性に飢えた男女を思わせて、よけい梨華を昂らせた。

　顔を前後させる。
　あまりにも太いので、舌を動かす余裕がない。
　それでも、肉幹に唇を吸いつかせ、張り出したエラを口腔粘膜でこすってやると、うれしそうに息を荒げた。

　啓太はずっと梨華を見てくれていた。
　頬をへこませて吸引し、できるだけいやらしい顔になるようにスライドさす。
　唇の表面に感じられる熱と硬度がたまらなかった。

　じゅるじゅると唾液がすべる音がする。
　華やかな美貌を男の欲望肉で歪ませ、片手の三つ指を肉幹の根元に添えて、小刻みにしごいた。

　もう片方の手で陰嚢をやわやわと揉む。
　反らせた手のひらに乗せて、重さをはかるように軽く上下させた。
　精液がたっぷりと溜まっているのか、ずっしりと持ち重りがした。