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身代わりの夜
第15章 これっきりラブホテル
「梨華さん……ああ、ぼくも」

 啓太の手がショートカットの髪に置かれた。

「最後よ……羽目はずしちゃうからね」

 抱き合って、ベッドに倒れ込んだ。
 身体をまさぐりながら、互いの服を脱がせていく。

 ブラのホックをはずすのも、ショーツを奪うのも、ずいぶんと手慣れた動作だった。
 最初の夜の、隣りに座っただけで緊張していた姿を思い出す。

(ぜんぶ、わたしが教えたあげたのよね)

 誇らしいような、照れくさいような気持ちになる。
 すぐに、こんな感情を持つのも最後なのだという寂しさが押し寄せてきた。

 感傷を振り払うように、シーツの上に一糸まとわぬ裸身をすべらせ、男の下半身に移動した。
 四つん這いで、はちきれんばかりのペニスを咥えた。

 忘れられなくなるくらい、気持ちよくしてあげたい。
 心をこめて舌を這わせる。

「くううっ……梨華さん、気持ちいいよお」

 啓太が感極まった声を出す。
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