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第16章 おわかれエクスタシー

　両脚を肩にかつがれた。
　つま先が真上を向く。
　啓太も膝立ちになって、体重をのせて突いてきた。

「ああっ、こんなっ」

　啓太の後ろに自分の足が見えた。
　ふくらはぎが引き攣り、赤いペディキュアをした足指が淫らに反り返っていた。

　ピストンの勢いは弱まるどころか、ますます激しくなる。
　ぶちゅっ、ぶちゅっ、と粘りの強い汁が糸を引いて飛散するのがわかった。
　媚肉が痺れて、甘美な電流に腰がビクンッと跳ねた。

「くううっ、気持ちいい……
　梨華さんのオマ×コ、めちゃくちゃ気持ちいいっ」

「わたしも……
　ああん、啓太のオチン×ン、最高よ……ひあああっ」

　誰の身代わりでもない。
　加納梨華という女のすべてを、全力で求められている。
　心底そう感じられた。

　こんなにも啓太に必要とされるのなら、自分もまだ捨てたものではないのかもしれない。

（わたしを愛してくれる男が、どこかにきっといるはず）

　そんな希望が湧いてくる。