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身代わりの夜
第6章 童貞ラブホテル
 勃起ペニスを覆って立ち尽くす啓太の背面に、むにゅン、と弾力のある乳肉が押しつけられた。

「あっ、あっ……か、加納さん……うああ」

 屈伸運動をするように、梨華が軽く膝を上下さす。
 尖った乳首が泡にまみれてこすれ、水を入れた巨大なゴム毬がふたつ、ぽよぽよと弾んでいるみたいだった。

「梨華でいいわよ。わたしも啓太って呼ぶから」

「く、くうっ……り、梨華さん、そんなに身体、動かさないでくださいっ」

「でも、好きな女《ひと》ぐらい、いるんでしょう?」

 はっと全身が緊張した。
 またもや亜沙子の凛々しい姿が脳裏に浮かぶ。
 とくんと心臓が脈打った。

「あら、いるんだ」

 うふふ、と楽しそうな声で、

「そりゃそうよね。

 で、その女性は誰なの。わたしの知ってる人?
 ねえ、誰にも言わないから教えて」

 なおも問い詰めてくる。
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