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身代わりの夜
第6章 童貞ラブホテル

 その手の上に、ボディソープで白くなった梨華の手が重なった。

「手をどけて」

「で、でも……あの……」

「いいから、どけるの。ほら、早く」

 観念して、啓太は両手を股間から離した。
 押さえつけられていたペニスが、ブンと飛沫をあげてそそり勃つ。

「……え?」

 後ろから男性器に触れかけた女の指先が、ぴくんととまった。

「えっ、えっ……ええええっ!?」

 肩越しに視線を寄こす梨華の口から、悲鳴のような声が上がる。
 大きな瞳がさらに見開かれ、真ん丸になっていた。

「……な、なに、これ」

 おそるおそる、といった態で指が絡みついてきた。
 軽くふにふにと圧迫される。

「やだ。硬さも半端ないわ」
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