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身代わりの夜
第6章 童貞ラブホテル

「あ、あの……ぼくのが、なにか」

 珍奇な生物のように扱われて、啓太は不安になる。
 自分の性器はどこかヘンなのだろうか。

「なにかじゃないわよ。反則よ、これ」

「反則って言われても……ぬあっ」

 むぎゅっと容赦なく握られた。
 強烈な指の緊縮に、痛みよりも締めつけの快感がもたらされる。
 膝が震えた。

「大きいってこと。
 さっき見た時は、普通サイズだったのに……すごい膨張率。
 もしかして、もっと大きくなるの?」

 手首を返して、啓太の陽根をしごきまわす。

「あうっ。梨華さん、ダメですって……
 そ、そんなに大きいですか、ぼくの」

「もう、しらばっくれて。
 こんなデカイの見たことないわよ。わあ、指が回らない」

 そういえば亜沙子にもそんなことを言われたような気がする。
 あの時は相手が酔っぱらっていたので、まともに受け取らなかったが、梨華にまでそう言われたということは、自分のイチモツは人並み以上のものらしい。

 梨華の反応からすると、山野辺より優っているみたいで、ちょっと誇らしい気分になる。

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