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女社長 飯谷菜緒子
第3章 婚約
今、菜緒子が言ったことは自分が懸命に貫いてきたこと。自分がしてきた枕営業は夫は知らないし、このまま墓場まで持っていく覚悟もしている。
寿子はアハハハと盛大に声を上げて笑った。
笑った、笑った。こんなに愉快に笑ったのはもう何年ぶりだと寿子は思った。
いきなり盛大に笑う寿子を菜緒子はかなり警戒して観察する。もしかしたら、それでも真次を裏切ることには変わらない、ふしだらだと責め立てる前の伏線の笑いかも知れない。
「私も悪女(わる)だけど、あなたは私以上に悪女(わる)ですね」と寿子は愉快そうに笑いながら言った。
「悪女(わる)ですか?」
「そう、悪女(わる)です。女子が会社を守ろうと思ったら、悪女(わる)になる他に道はありません。とことん悪女(わる)になりなされ」
菜緒子を見る寿子の目は心から笑っていて温かかった。それは後継者を見る眼差しなのだろう。
かくして菜緒子と真次の縁談は決まった。
もちろん菜緒子が社長になるという条件も快諾されて・・。
寿子はアハハハと盛大に声を上げて笑った。
笑った、笑った。こんなに愉快に笑ったのはもう何年ぶりだと寿子は思った。
いきなり盛大に笑う寿子を菜緒子はかなり警戒して観察する。もしかしたら、それでも真次を裏切ることには変わらない、ふしだらだと責め立てる前の伏線の笑いかも知れない。
「私も悪女(わる)だけど、あなたは私以上に悪女(わる)ですね」と寿子は愉快そうに笑いながら言った。
「悪女(わる)ですか?」
「そう、悪女(わる)です。女子が会社を守ろうと思ったら、悪女(わる)になる他に道はありません。とことん悪女(わる)になりなされ」
菜緒子を見る寿子の目は心から笑っていて温かかった。それは後継者を見る眼差しなのだろう。
かくして菜緒子と真次の縁談は決まった。
もちろん菜緒子が社長になるという条件も快諾されて・・。