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女社長 飯谷菜緒子
第9章 無敵の弁護士
だが、コンドーが示してきた開発データはあまりに居間側の開発データと酷似している。こちらが盗まれたのではと主張したいが、誰がいつどうやって盗んだのか皆目見当もつかない。
そんな時に出雲龍二という弁護士が菜緒子に面会を求めてきた。
出雲龍二というのは今までの裁判で負けたことはないという有名な弁護士だが、悪どいこともかなりやっているという噂もある。
この最悪の事態を迎えている時にそんな弁護士が一体どうして・・菜緒子は緊迫した表情で客人を迎えた。
「そんな恐い顔をすんなよ。せっかくの美人が台無しだぜ」
敏腕弁護士といえばバリバリエリートのようなキャラを想像していたのだが、いきなりくだけたナンパなカンジでこられて菜緒子はリアクションに困った。しかし、このチャラさは人を油断させ欺くために作り上げたキャラなのかも知れないと思った。
「白だろ」と龍二は言った。
菜緒子が唖然とすると「あんたの下着」と龍二は続けた。
「悪い、覗くつもりはなかったんだが、さっき階段を昇っていくあんたのスカートの中がチラリと見えちゃったんでね」と龍二は嬉しそうに笑う。
「なんと破廉恥な。有名な弁護士ともあろう者が階段の下から女性を覗いたり、いかがわしいことをするためにここへ来たのか」と菜緒子は龍二を睨む。
「そう怒るなよ。ま、怒った顔も美人だけどさ。みえちゃったのは本当に偶然で覗いたワケじゃないんだ」
ふざけたような慌てたようなそぶりでスカートの中を見てしまったことを謝る龍二だが、突然真剣な眼差しで菜緒子を見る。
「白なのは下着だけじゃなくて、今回の事件も真っ白だ。違うか?」と龍二はいきなり真剣に本題に触れた。
「オレはコンドーに雇われた弁護士でね、あんたに、いや、居間側と飯谷に引導を渡しにきた」
そういうことかと菜緒子は思った。この弁護士は居間側と飯谷が白だと分かっていながらコンドーの弁護を続けるつもりなのだ。そしてコンドーに有利なように裁判を進めるだけの技量があるのだろう。
顔を強張らせる菜緒子だが、龍二の口から予想外の言葉が出てきた。
「が、気が変わった。アンタがオレを信じて任せてくれるなら、オレはこっちに付いてもいいぜ」
そう言って龍二は不敵に笑う。
この男の目的は一体何なのか。カネか・・きっと予想も付かないような法外の金額を要求してくるのだろうか・・。
そんな時に出雲龍二という弁護士が菜緒子に面会を求めてきた。
出雲龍二というのは今までの裁判で負けたことはないという有名な弁護士だが、悪どいこともかなりやっているという噂もある。
この最悪の事態を迎えている時にそんな弁護士が一体どうして・・菜緒子は緊迫した表情で客人を迎えた。
「そんな恐い顔をすんなよ。せっかくの美人が台無しだぜ」
敏腕弁護士といえばバリバリエリートのようなキャラを想像していたのだが、いきなりくだけたナンパなカンジでこられて菜緒子はリアクションに困った。しかし、このチャラさは人を油断させ欺くために作り上げたキャラなのかも知れないと思った。
「白だろ」と龍二は言った。
菜緒子が唖然とすると「あんたの下着」と龍二は続けた。
「悪い、覗くつもりはなかったんだが、さっき階段を昇っていくあんたのスカートの中がチラリと見えちゃったんでね」と龍二は嬉しそうに笑う。
「なんと破廉恥な。有名な弁護士ともあろう者が階段の下から女性を覗いたり、いかがわしいことをするためにここへ来たのか」と菜緒子は龍二を睨む。
「そう怒るなよ。ま、怒った顔も美人だけどさ。みえちゃったのは本当に偶然で覗いたワケじゃないんだ」
ふざけたような慌てたようなそぶりでスカートの中を見てしまったことを謝る龍二だが、突然真剣な眼差しで菜緒子を見る。
「白なのは下着だけじゃなくて、今回の事件も真っ白だ。違うか?」と龍二はいきなり真剣に本題に触れた。
「オレはコンドーに雇われた弁護士でね、あんたに、いや、居間側と飯谷に引導を渡しにきた」
そういうことかと菜緒子は思った。この弁護士は居間側と飯谷が白だと分かっていながらコンドーの弁護を続けるつもりなのだ。そしてコンドーに有利なように裁判を進めるだけの技量があるのだろう。
顔を強張らせる菜緒子だが、龍二の口から予想外の言葉が出てきた。
「が、気が変わった。アンタがオレを信じて任せてくれるなら、オレはこっちに付いてもいいぜ」
そう言って龍二は不敵に笑う。
この男の目的は一体何なのか。カネか・・きっと予想も付かないような法外の金額を要求してくるのだろうか・・。