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牝獣の哭く夜
第10章 砕け散る矜持
あわてて止めようとする。
それなのに――勢いのついた振り子のように、腰の動きは止まらない。
(こ、こんなに感じるなんて……)
蕩けるような愉悦は、愛し合った男との行為でも、味わったことがないかもしれない。
(……そんなこと、ないわ)
恋人との愛の行為を侮辱するような自らの想念を、必死に断ち切る。
「きつきつじゃないか。この極上マ×コを諏訪部長も味わったのか」
片桐が汗だくになって腰を振りながら問いただした。
(まだ、言ってる……)
諏訪部長によほどコンプレックスを持っているようだ。
諏訪の名を出すことで、美貴を貪る満喫度をあげる意図があるのだろう。
しかし――
(ああ、信じられないほど気持ちいい……)
たんに気持ちいいだけではない。
淫蕩な肉体が官能の頂点への階段を昇りはじめているのを、はっきりと悟った。
それでも、最後の矜持として、昇り詰めるのだけは避けたい。
(せめて、せめてそれだけは……)
美貴はあまりにも感じやすい自分の身体を呪った。
(イッちゃだめよっ……イッちゃだめだからね……)
それなのに――勢いのついた振り子のように、腰の動きは止まらない。
(こ、こんなに感じるなんて……)
蕩けるような愉悦は、愛し合った男との行為でも、味わったことがないかもしれない。
(……そんなこと、ないわ)
恋人との愛の行為を侮辱するような自らの想念を、必死に断ち切る。
「きつきつじゃないか。この極上マ×コを諏訪部長も味わったのか」
片桐が汗だくになって腰を振りながら問いただした。
(まだ、言ってる……)
諏訪部長によほどコンプレックスを持っているようだ。
諏訪の名を出すことで、美貴を貪る満喫度をあげる意図があるのだろう。
しかし――
(ああ、信じられないほど気持ちいい……)
たんに気持ちいいだけではない。
淫蕩な肉体が官能の頂点への階段を昇りはじめているのを、はっきりと悟った。
それでも、最後の矜持として、昇り詰めるのだけは避けたい。
(せめて、せめてそれだけは……)
美貴はあまりにも感じやすい自分の身体を呪った。
(イッちゃだめよっ……イッちゃだめだからね……)