この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
牝獣の哭く夜
第11章 夜景レストラン
「諏訪さんがこんな隠し芸をお持ちとは、驚きましたわ」
「沢村さんは、普段はキャサリン・ヘップバーンのように怖いけど、笑うとそれこそ、『イースター・パレード』のジュディ・ガーランドみたいに可愛い」
「歯に青のりをつけて踊りましょうか?」
美貴は笑ってそう言ってから、
「でも、わたしって、そんなに怖い女ですか」
と、軽くにらんで見せた。
「これは失言だった。キャサリン・ヘップバーンは憧れの女優なんです。
でも沢村さんも古い映画をよく御存じだ」
「父が好きでしたので、実家にビデオやレーザーディスクがたくさんありました。
高校生の頃、よく見てたんです。
諏訪さんこそ、お詳しいですね」
「僕の場合は、中学時代の友人にミュージカル映画好きなのがいてね。そいつの影響です。
こんな話をしていると時間が経つのが早い」
諏訪は腕時計を見て、
「もしよかったら、もう一軒、つき合ってもらえませんか。
とっておきの店を沢村さんに紹介したい」
美貴はワインのせいだけではない、ほんのりと桜色に染まった顔を頷かせた。
「沢村さんは、普段はキャサリン・ヘップバーンのように怖いけど、笑うとそれこそ、『イースター・パレード』のジュディ・ガーランドみたいに可愛い」
「歯に青のりをつけて踊りましょうか?」
美貴は笑ってそう言ってから、
「でも、わたしって、そんなに怖い女ですか」
と、軽くにらんで見せた。
「これは失言だった。キャサリン・ヘップバーンは憧れの女優なんです。
でも沢村さんも古い映画をよく御存じだ」
「父が好きでしたので、実家にビデオやレーザーディスクがたくさんありました。
高校生の頃、よく見てたんです。
諏訪さんこそ、お詳しいですね」
「僕の場合は、中学時代の友人にミュージカル映画好きなのがいてね。そいつの影響です。
こんな話をしていると時間が経つのが早い」
諏訪は腕時計を見て、
「もしよかったら、もう一軒、つき合ってもらえませんか。
とっておきの店を沢村さんに紹介したい」
美貴はワインのせいだけではない、ほんのりと桜色に染まった顔を頷かせた。