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牝獣の哭く夜
第15章 もうひとつの未来
「いやン、じゃないだろ。
 早く入れたくて気が狂いそうなんだろうが」

「ううっ……ううぅっ……」

 事実だった。

 肉唇は切望の涎れをとろとろと垂らしている。
 一刻も早い挿入を希《こいねが》って、餌を求める鯉の口のように、膣穴がぱくぱくと開いたり閉じたりしている。

「もう、どうしようもないの……
 龍彦さん……淫らな美貴を許して……」

 美貌を横向け、肩をすくめて、火照った裸身をふたたび男の膝上に下ろしていく。

 諏訪の太腿に体重を預けると、弾力のある尻肉が美貴自身の重みでたわんだ。
 極薄のナイロンに包まれた太腿が、筋肉質の浅黒い腰を挟んで拡がる。

 両腿のつけ根を見下ろす。
 恥丘に盛り上がった漆黒の草むらの間に、ペニスがにょっきりと生えているようだった。

 長大な肉棒が女の股に押されて、臍の上にまで届いている。
 亀頭の先端から先走り汁が染み出し、見事に割れた腹筋にぬらぬらとこすりつけられる。

 あまりにも淫らな光景だった。

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