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牝獣の哭く夜
第16章 あかされた奸計
 左右の勃起乳首を二本の指先でこね回される。
 甘美の気泡が絶え間なく生じては、切なく弾けてゆく。

 その蠱惑のパルスに意識が霞み、気がつくと甘えるように男の舌に自らの舌を絡ませていた。

(だ、駄目よ……)

 美貴は周章てて、舌先を縮こませた。
 諏訪はしかし、満足したように唇を離した。

 沼田は相変わらず乳首をいじくり、

「おまえのデカチンで壊さないでくれよ。
 俺はまだ、楽しんでないんだから」

「この前、ホテルで一回、やらせてやっただろうが」

「あの時は夢中で、すぐ終わっちまったからなあ」

「ちっ、しょうがねえなあ。
 まあ、沼田にはいろいろ世話になったからな。
 もう少し楽しんだら、廻してやるよ。
 それじゃあ、ベッドに行くか」

 あまりに馴れ馴れしい二人の会話に、美貴は違和感を覚えた。

 諏訪と沼田では、社会的な地位も男としての格もまるで違う。
 今回の黒幕が諏訪だったのだとしたら、沼田はただの使い走りではないのか。

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