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牝獣の哭く夜
第17章 春深く
「ああっ、いやあっ……やめて、やめてくださいっ」

 女の悲痛な叫びが響きわたる。

 沼田はいきり立つ怒張を片手であやしつつ、隅のスツールに座った。
 ベッドの上の美しき女上司と旧友の絡み合いに、狂おしい視線を送る。

 美貴は自由になった両手で、男の胸といい肩といい、滅茶苦茶に叩いて暴れた。
 しかし、頬を引っ掻こうとした右手を掴まれ、

「嫌といいながら、こんなに僕を締めつけてくるのはどういうわけだい」

 男の腰が軽く前後に動くと、口惜しそうに眉根を寄せて、泣きそうな顔になった。

 どんなに気丈でも、女の中心を極太の肉杭で穿たれていては、ろくな抵抗はできない。
 むしろ多少の抗いは、男の嗜虐心を刺激するスパイスのようなものだ。
 ここにきて諏訪が美貴の手の拘束を解いたのは、そんな意味もあったのだろう。

「改めて君の身体を堪能させてもらうよ」

 諏訪は余裕の笑みを浮かべた。
 根元から搾り出すように乳房を揉み、腰は小刻みに動き続ける。
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