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牝獣の哭く夜
第17章 春深く
「あんっ、こんなの、いやですっ……
 く、くうっ……だ、だめえっ」

 生ペニスに貫かれ、長い美脚がシーツの上でのたうった。
 性感を懸命に耐える仕草が、妖しい被虐美を醸し出す。

(信頼していた男に裏切られて、犯されて、どんなに辛くてみじめだろう)

 それでも感じてしまう身体が、どれほど恥ずかしいだろう。

 女上司の胸中を想うと、心が張り裂けそうな憐憫を覚える。
 同時に、肉棒が息苦しいまでに硬化する。

 自分に心を寄せていた才媛を無残に裏切り、他の男に抱かせたうえ、玩弄し辱めて犯しまくる。
 嫌がる女を無理やり絶頂に追い上げるのは、女に不自由したことのない諏訪にとって、単純に美女を抱くよりも数倍の刺激があるようだった。

 そんな旧友のおこぼれでも使い古しでもかまわない。
 沼田はこの美しい女上司が喉から手が出るほど欲しかった。

 諏訪の腰使いは容赦なかった。
 ゆるやかな抽送を繰り返していたかと思うと、急に小刻みな動きで振動を与え、次の瞬間、腰だめで力強い一撃を奥に打ち込む。
 その動きひとつひとつに、三十三歳の美しい肉体は多感な反応を示した。

 自分の情けないペニスを諏訪の剛直に仮託させて、沼田は視線で美人上司を犯し続けた。

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