この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
牝獣の哭く夜
第19章 白百合の臓腑
「そのかわり、あいつを部屋から追い出して……
ふ、二人っきりで……」
「この女、僕にケツ穴を差し出すってよ。
どうする?」
眼に残忍な色を浮かべて、沼田に声をかける。
それから、いきなり片手で美貴の髪を鷲掴んで、上向かせた顔を覗き込んだ。
「馬鹿が。恋人きどりのつもりか。あん」
涙に濡れた明眸が生気を失い、おろおろと動転した。
「おまえは恋人でも愛人でもない。
僕の女になる? 笑わせるな。
おまえは道具だ。単なる快楽の道具、欲望のはけ口にすぎない」
「どうして……こんなに、こんなに……」
「おまえの気持ちなんて、どうでもいいんだよ。
この澄ました貌が屈辱に歪むのを見たいだけさ。
ちょっと美人で才能があるからって、自惚れるな。
飽きるまでは、しばらく使ってやるから、せいぜいはげめ」
「ああっ、ひ、ひどいっ……ひどいいっ……」
血を吐くように叫び、口惜し涙を流す。
身体ばかりか、心まで踏みにじられて、理知的な美貌が悲痛に歪んだ。
ふ、二人っきりで……」
「この女、僕にケツ穴を差し出すってよ。
どうする?」
眼に残忍な色を浮かべて、沼田に声をかける。
それから、いきなり片手で美貴の髪を鷲掴んで、上向かせた顔を覗き込んだ。
「馬鹿が。恋人きどりのつもりか。あん」
涙に濡れた明眸が生気を失い、おろおろと動転した。
「おまえは恋人でも愛人でもない。
僕の女になる? 笑わせるな。
おまえは道具だ。単なる快楽の道具、欲望のはけ口にすぎない」
「どうして……こんなに、こんなに……」
「おまえの気持ちなんて、どうでもいいんだよ。
この澄ました貌が屈辱に歪むのを見たいだけさ。
ちょっと美人で才能があるからって、自惚れるな。
飽きるまでは、しばらく使ってやるから、せいぜいはげめ」
「ああっ、ひ、ひどいっ……ひどいいっ……」
血を吐くように叫び、口惜し涙を流す。
身体ばかりか、心まで踏みにじられて、理知的な美貌が悲痛に歪んだ。