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牝獣の哭く夜
第24章 彼の眼差し 彼女の脚
 沼田の眼は才女の足先に移った。

 淫らに反り返った足指は、タコと角質にまみれていた。
 流麗な形状の足裏は、硬くぼろぼろになっていた。

 ずっと濃い色のストッキングとヒールでごまかしていたのだ。

 沼田は惚れ惚れと美貴を見た。

 胸が痛いほどの恋慕と、股間が痛いほどの肉欲。
 心臓が高鳴り、怒張にはあとからあとから淫欲の血が流れ込む。

 この傷痣が愛おしい。
 踵の角質まで愛おしい。
 足ダコが美しいと言ってあげたい。
 舐めて癒してあげたい。

(でも、俺にはその資格がない)

 切ない想いが肉棒に凝集し、信じられないほど硬く勃起した。
 ぱんぱんに張りつめて、なおも淫血が流れ込む。

 貧相なペニスの分をわきまえず、もっともっと硬く大きくなりたがって慄いた。

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