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牝獣の哭く夜
第25章 牝獣の哭く夜



 美貴の体内に埋め込んだ肉棒は、まだかちかちのままだった。
 つながった瞬間、放出したような気がする。
 もうどうでもよかった。

 美貴は何度も達しているようだったが、それもよく分からない

 はじめて、美貴と唇を合わせ、舌を吸い合いながら、沼田は恍惚とした。

(これぐらいの屈辱、あなたならどうってことないですよね)

 凛とした視線の強さを、美貴は取り戻している。
 沼田は満足だった。

 無心に美貴の身体を貪る。
 己の淫心に、美貴の淫心に、身を委ねる。

  をんなは多淫
  われも多淫
  飽かずわれらは
  愛慾に光る


 達しても達しても、淫欲の果てが見えない。
 見上げても見上げても、愉悦の頂が見えない。


(死ぬっ、本当に死んじゃうっ……)

 それでもかまわない。
 沼田を道連れにできるなら、地獄にでも行ける。

 それは淫欲による浄化だった。

 いつまでも果てることなく、ふたりは互いの肉体を貪り続けた。




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