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牝獣の哭く夜
第3章 拘束ホテル
「沼田さん。女性をこんなふうに監禁したら、重い罪になるのは知っているでしょう。すぐに戒めをほどいて。ね、そうしたら、これまでのことは黙っていてあげるわ」
「そんな言い草はないでしょう」
沼田の目つきが凶悪になるのを見て、美貴は自らの失態を悟った。
「さっきも言ったように、無理やりホテルに連れ込んだわけじゃない。監禁だとか、重い罪だとか、よく言ういうよな。おまけに、黙っていてあげるだって?」
ケッと、唾でも吐きそうな勢いだ。
「俺が酔ったあんたをものにする気なら、こんなシティホテルじゃなくてラブホに連れ込み、意識がない間に抱いちゃうぜ。目が覚めるまで待つ必要なんてないだろうが」
一理あった。美貴が意識不明の時に、なにもしなかったのは、たしかに不思議だ。
「でも、そんな風に言われると、逆にちょっと悪戯したくなってくるね」
沼田は歯を剥きだして、淫靡な笑みを浮かべた。
「課長がおっしゃったような、重い罪とやらを犯してみようかな」