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官能書道/筆づかい
第3章 穂先
 それから鹿島は、涼子の鼠蹊部から割れ目の両側の柔肉まで、何度も何度も撫でまわした。

 ある時は緩やかに、さわわと、
 ある時は素早く、すすっと、
 また強く穂先をたわめて、ぐにっと、
 すぐに力を抜いて、ほわりと――

 女の最も敏感な肉の尖りのすぐ傍まで近づくものの、けっして届かせず、徹底的に焦らしぬいた。

 発情臭がどんどん濃厚に、粘っこくなる。

「ああン……はうぅ……くくぅ……あっ、あっ……」

 涼子は指を噛んで、白蛇のようにのたうった。

 食い締めた皓歯を覗かせて、涎が顎にまで垂れている。
 瞳が宙を泳ぎ、凛凛しかった眉がハの字に歪む。

(そうだ。この顔が見たかった)
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