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逆転満塁ホームラン!
第8章 グッバイオオサカ
「えっ、ちょっ蒼井……」
「…はあ。何でチワワも天草もそんな言い方しか出来ねえんだよ?」
「いやっ、オレは天草の為を思って「天草の為を思うなら、今回のアイツのあの態度に怒るべきじゃん?」
「……冷静に考えてみろよ。大阪から頼る人も居ないのに大嫌いなウィングスの為に、大嫌いな東京に来た吉瀬ちゃんの気持ち。」
「これからだって時に、味方で居るはずの俺達が吉瀬ちゃんに怒ってどうすんだよ。」
真面目な柳くんの声って久しぶりに聞いた気がする。
でも……何故か、涙は止まらなかった。
私、そこまでして東京に来たくなかったのかな。私が強かったのは大阪だったから、なのかもしれない。
スミマセン、今日は無理そうです。と蚊の泣く様な声で言ってから天草の真似をしてボストンバッグ片手に私も車から走って逃げる様にして降りた。