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逆転満塁ホームラン!
第8章 グッバイオオサカ

タイミング良く青信号になった事が何よりの幸運だっただろう。

車が沢山走る大通りの中で止まり続ける訳にもいかないアルファードは、後ろの車にクラクションを鳴らされると、渋々前進し出したのだ。


「っ……。」

天草のあの態度も腹立つし、チワワの態度にも腹立つ。

柳くんが庇ってくれた事は嬉しかったけど、あの言い方だと私が何か悪い事をしたみたいで、それもそれで腹が立つ。

全てに腹が立って、まるで子供みたいだな。と自分に思いながら目についたカラオケ店に入る。


幸い、平日のこの時間は空いている様で待ち時間もなくイケメンな大学生のお兄ちゃんに、部屋番号が書かれた札を渡された。


ドリンクバーでお茶を入れる事も忘れて、部屋に入った私はソファーの上に乱暴に投げ捨てる様にしてボストンバッグを置いた私。


「……。」

手には、電源のついたスマホ。

松本さんからは【了解】とだけ返事が来ている。


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