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逆転満塁ホームラン!
第8章 グッバイオオサカ
「私、別に嫌味とか言うつもりじゃなくて。……っ、ただっ……松本さんと天草が仲悪いとかそんなん知らんしっ」
「ライバルやけど仲良しやからあの時テレビ電話してたんやと思ってたしっ……」
「もうウィングスのスタッフになんかな「吉瀬ちゃん、それマジで言ってる?」
「何をですか?」
「……いや、その天草とオレが仲悪いとかそういうっ……ははっ!!」
いきなり笑い出した松本さん。
本当にいきなり過ぎて涙も止まってしまった。
「え、何でそんなに笑ってるんですか?」
「いやっ、マジで吉瀬ちゃん可愛いなと思って。」
「はあ……?」
この人、本当に何を言ってるんだろう。
女の子が電話越しに泣いてるのに、しかもその原因は自分だと言うのに、どこにそんな爆笑できる要素があるというのか、それが私には全く分からなかった。
「あいつ、本当不器用だけんな。」
「まあ、ある程度は仕方ないと思ってたけど……吉瀬ちゃんの事を泣かすなら話しは別か。」
「松本さん、あたし訳が分からんからちゃんと説明してくれやなっ…」
「んー、説明って言っても……」
「そうだなあ、吉瀬ちゃんアイツに泣かされた訳だもんな。じゃあ俺が別に言っても構わないか。」
「何をですか?」
「いや、こっちの話し。……吉瀬ちゃんさ、何で天草がそんなに怒ったのか、それが分からないんでしょ?」