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逆転満塁ホームラン!
第8章 グッバイオオサカ
「だってそうやろう?天草は素直じゃないし吉瀬ちゃんは鈍感だし。」
「鈍感ちゃいます。」
「いやいや、鈍感だよ。フツー、あの天草があそこまでちょっかい掛けるんだからその時点で色々気付くよ。」
「……。」
「まあ、気付かない吉瀬ちゃんにも腹立つんだろうね。天草は。」
それはお門違いだと思う。
私だって沢山恋愛してきたし、それなりに告白した事もされた事も有るんだ。ちゃんと分かる様にしてくれれば、それなりの対処をしたのに──。
「アイツ、ほら中高もイケイケでかなりモテてたけん。自分から告白するとか無いんだよ。だからいつも気になった子が居たら、相手から告白される様に仕向けてたのに……」
と言われて思い浮かぶのは、アイツが今まで噂になった人達の顔。
確か、大人気のハーフモデルとかフジテレビの一番人気のアナウンサーとか。ド派手な女関係だったのはうろ覚えだけど確かだと思う。
「吉瀬ちゃんは、そんな様子全くしなかったっしょ?で、挙句の果に天草とは連絡取ってないのに俺とは取ってるってなると……」
「アイツのプライドなんてズタズタじゃけん。ははっ、餓鬼だからさ車降りるとかキレるとか、そういう風な事しか出来ないんだよ。」
「……じゃあ、あいつが車降りたのは私が松本さんと連絡取ってた事に嫉妬したってこと?」
「そう。それだけの話し。俺と天草は仲悪く無いし、何なら一緒に飲みに行く事もたまにあるし。」