この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
逆転満塁ホームラン!
第11章 麻布女子になれないワタシ

だからこそ、私が彼に対して何かを言う権利も無いんだけど。それでも、こんなラブラブな内容を送り合ってるところを見ると心が痛んでしまう。

ああ、我ながら面倒クサイ女だ。


でもこれこそが女の性だと思う。


「どうしたの?里奈ちゃん。何か顔がつれないよ?」

──私はきっと港区女子にはなれないんだろうな。

成れるのは、先程まで天草とラインしてたクセに今は成金社長のウンチクに目を輝かせて相槌を打ってる隣のトマパンみたいな強かな子なんだろう。


こういう環境に自分を置くと、いかにウィングスが私の事を自由にさせてくれてたのか、と云う事が痛いほど身に沁みて理解出来た。

普通なら選手達にもこういう態度をすべきだし、ご飯を食べに行っても女らしく何かを取り分けしたり聞き側に回ったりするべきなんだろう。


……でも、いつもウィングスの関係者とご飯に行く時はこんな感じ。良くも悪くも素の自分そのまま。

焼肉は柳くんが勝手に小皿に食べれる物を理解した上で乗っけてくれるし……バーなんかに行けば気を効かせた逢沢くんがジョッキの減り具合を見ながら次をオーダーしてくれる。

内海さんは私が酔っ払ってチワワ先輩の愚痴を言っても『そーかそーか、吉瀬ちゃんも大変だな』と頭を撫でてくれるし、天草も私のグラスが空だと『ビールでええんけ?』と確認してくれる。


挙句の果てには、あの喧嘩写真。

勿論、本気で喧嘩をしてるワケじゃないけれど何度も言う様に一スタッフが選手の事を追い駆け回したり、『オイコラぁ!』なんてタンカを切りながら拳を上げるフリをするのは普通なら有り得ない。


でもそれを笑って見つめてくれる球団と、写真に上げてとことん面白がってくれるチワワ先輩。


一度、こうやって俯瞰して考えてみると──私は何度も言う様に港区女子には成れないし、成る気も無いし……そうやって自我を尊重してくれる彼達に大して感謝の気持ちが止めどなく溢れ出てくる。


「里奈ちゃん?大丈夫?」

「ふふっ、うん。大丈夫よ。でも……ちょっとトイレ行ってくるね。」


──よし、トイレで軽くメイクを直してもう帰ろう。

こんな場所に居て生産性の無い話しをする位なら、家に帰って大好きな彼達がプレーしている動画でも見たい気分だ。

/337ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ