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逆転満塁ホームラン!
第12章 半端ない週刊誌
「そこまでは理解出来た。……青木から写真も送られてきてたぞ。お前達があそこまであの男達を殴った理由は何だったんだよ?」
「まさか、とは思うけど──。」
私を守るように背の大きい内海さんが肩に腕を回してくれる。その指は決して厭らしい動きなんか一切しなくて、子供をあやすような優しい動き。
「その、まさかじゃないっすか、内海さん。」
「……ちょ、痛い内海さん!」
ギュッと二の腕を掴まれて、思わず場に不似合いな声が出てしまう。だけど誰も一切笑うことなく、隣のパパが『あっ、ごめんな』と呟いただけだった。
「今は行かないっすけど、高卒3年目くらいまでは安いし世話になってたからオーナーとは面識が有ったんすよ。」
「俺だけなら教えてくれへんかったかもしれないっすけど、ナイン組と青木が総揃いで『緊急事態や、土間パンは何処の部屋やねん?』って聞いたら、ソッコー教えてくれたんです。」
「で、部屋入ったら……」
一回だけ様子を伺うように、これ以上話していいのか?と問いかけるように私の顔を優しい瞳で見つめた天草。
ココアを両手で持ちながら、ゆっくりと頷くと……彼は天を仰いで目を瞑りながらその時の状況を話し出した。
「コイツが部屋で男達三人に…乳、舐められてたんです。」
「それを見て土間と土間の友達の夏菜子?やっけ。そいつが爆笑しながら写真撮ってて……」
「そっからは身体が勝手に動い「僕は素面やったし全部覚えてます。」
天草も案外、弱い子なんだな。
もうダメだ、という心の叫びが分かったのか、抜群のチームプレーで語り手はあの時私の手を握ってくれていた青木君に変わった。