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逆転満塁ホームラン!
第12章 半端ない週刊誌
「ウィングスがリーグ優勝して、そのまま日本一になることかな。」
「欲を言えば、皆が怪我せずにずっと野球を出来るように……ってのも夢の一つやで?でも今の所の『夢』はそれしかない。」
「………。」
ちょっとだけ、拍子食らったかのように眉毛を上げた彼だけど直ぐにいつものポーカーフェイスに戻る。
「──確かに、身近過ぎて夢じゃないかもな。」
「おっ、さすが天草。」
「俺の夢も気になる?」
「言いたいだけやろ?」
「どっちでもええやん。気になるかならんか、それを聞いとるねん。」
「気になる。何?」
「俺の夢はリーグ優勝の時も、日本一の時もお前が側に居てくれること。」
「お前の夢を叶えること。……それが俺のたった一つの夢、やな。」