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逆転満塁ホームラン!
第12章 半端ない週刊誌
「……お楽しみ中悪いけど、天草。あそこに土間が居た事も流れたけどターナーの店員が言うと思うか?」
「いや、言わんやろ。あの人はマジで口堅い。」
「……だよな。でも、じゃあ誰だろう。正しい情報ばっかり流してて尚かつ蒼井の事を守ろうとしてんのは」
まるで金田一少年の事件簿のようだ。
皆、誰かを必死に思い浮かべようと考え込んでいる。
そしてそれに触発される様に私もキュッと目をつぶった。ふと頭に浮かんだのは──紛れもない、私の大好きな住友総司の笑顔。
「………ッ!」
そうだ、総司しか居ないはず。
だってあの時アイツは総司と同じ会社に務めてると言ってたし、第一電話もかなりの件数来てた。
アイツなら──私を守ろうとしても何も可笑しくない。ましてや総司の彼女の"明菜ちゃん"が土間ちゃんと友達なら余計に写真をゲットできる方法位は有っただろうし。
単純な私の表情に何かが表れていたのか柳くんが『思い出したべ?』と優しい笑顔で尋ねる。
「もしかしたら…」
「ん?」
「総司かもしれない。住友総司」
「──。」
黙り込む天草と、総司の詳細をチワワや内海さん達に説明する藤堂くんと柳くん。
逢沢くんは静かに【100%それだな】と同調していた。