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逆転満塁ホームラン!
第17章 不器用なアナタ

「──自己中かも知らんけど、何時からか……そうやってアホな事を言い合えて、格好付けやんでも良い関係性ってのがホンマに心地よくなって」

「二人でマクド食べたり、やっすいラーメン屋で夜中にアホみたいに食ったり。」


「荒野行動しながら試合の愚痴言い合ったり、雑誌見て誰が可愛いと思うかって指差しあったり。」

「わざと反対に付けていってたネックレスを小言言いながらもちゃんと直してくれたり、さ。」


「──俺が、そういう普通の暮らしを楽しいと思える様になったのは隣にお前がおったからやねん。」


「………ッ!」


「シャンパンとかバーキンとか札束出しても振り向かへんお前に、いつの間にか本気で惚れてた。」


「今までの女は高い飯食わして、適当にヤッて、週刊誌に乗せられへん為にたまーにブランド物貢いだら何でも言うこと聞いてきてたし」

「何なら遊びでもいいから抱いてくれって女ばっかりやってん。でもお前は、そうじゃなかったやろ?」


「だからこそ、お前がナンボ気にしてないって言うても…あの時にもっと早く助けに行かれへんかった自分には死ぬほど腹立ってるし後悔もしてる。」

「後先、考えやんと自分の感情に身任せて高校ん時みたいに相手を殴り倒した事も然り、な。」


「お前の事、偉そうに愛してるだのスキだの思ってるクセに……マトモな事は何も言えてないし出来てないやんって。」


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