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逆転満塁ホームラン!
第18章 夢の高級ホテル
何より顔のパーツが整い過ぎてるから映画やゲームに出てくる主人公の様な雰囲気だ。
何て言うんだろう──ファイナルファンタジーの登場人物が、そのまま現実世界に来た。みたいな、そんな感じ。
「綺麗やん。」
「……あ、ッありがとう」
恥ずかしくてマトモに目も合わせれない。
そんな私達二人のやり取りを見るや否や、住友ファミリーは『邪魔したわねえ』何て蝶々夫人みたいな事を言いながら部屋を出て行った。
「……ありがとうな。」
「はあ?何がよ?」
「いやっ、日本シリーズで最初ウィングスは二連敗から始まったやん?」
「……うん。」
「あん時、俺が女にボケたからやとか散々心無い言葉もネットに書かれたりしてたと思う。きっとお前もそれは見てたり察したりしてたハズやのに……それでも逃げやんと俺の側に居てくれたし」
「ウィングスがいつもみたいに最後の最後に追い上げて、日本一を掴むって、そんな夢みたいな事も本気で信じてくれてたやろ?」
「………。」
「お前が俺を信じてくれてたからこそ、俺も自分を信じる事が出来た。」
「だから二勝ニ敗のあの大試合のあの場面で───"逆転満塁ホームラン"を打てた。」
「ッ──。」
「ほんまに、ほんまにありがとう。」
ギュッと抱きしめられる。