この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逆転満塁ホームラン!
第18章 夢の高級ホテル
だけどそれ以上に驚いたのは──。
「流ッ!あんた、男やのに一々こんな場面で何回も確認なんかしてんちゃうで!しかも涙まで流して……アンタは女か?!」
「──おかん、いつからおったん?」
「あんたが女々しい時から。」
「チッ、なんやねんそれ。てかええやんけ、趣味悪いなあ。盗み聞きなんかすんなや。」
そう、カナリの私に似た強気な性格だったってコト。
先ほどまでの可愛さはドコに行ったのか早速、悪態を付く私の旦那さん。
でも知ってるんだよね、
──天草は大のマザコンってことを。
男の子は自分の母親に似る女をスキになるって言うし、私と天草ママが似てる点を踏まえてもやっぱりマザコンなのは間違いないだろう。
極めつけには、挨拶に行った時の帰りに……
『オカンの性格ヤバイやろ?まあ、中学ん時にオカンが"左に拘らんでええやん。右は確かに競争率も高いけど、どうせなら死ぬほど練習して右で天下取ってみ"って言ってくれやな、俺は右バッターちゃうかったしな。』
『じゃなければ左バッターのイマイチな野球選手で人生終わってたわ。そこは感謝しとるけどな。』
と、ひたすら私に喋り続けていたんだもん。
どんなに言葉遣いが荒くても大事にしている事や愛している事は伝わってきてた。
確かに天草が元ヤンキーだったって事にも悠々と納得する様に、天草ママも元ヤン臭が漂ってる。