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逆転満塁ホームラン!
第18章 夢の高級ホテル
だけど元ヤンと云えど汚い雰囲気は一切無くて、55歳なのにとても綺麗で色っぽくて……何て言うのかな、お金持ちって言うだけあって生活感とか悲壮感が漂ってない。
私にはとても優しくしてくれるし、同じ関西だから波長も合うし……例えるなら行きつけのスナックのママって感じになるのかもしれないな。
勿論、とても美人でスタイルが良くて義理人情にアツいってのは第一前提だけどね。
「おとんは?」
「抜けれん会議が有るからそれだけ参加して途中から来るって。」
「そうなんや。」
……結局、スピード婚だからっていうのも関係してるのかお父さんには御挨拶させてもらえなかった。
忙しいからだよ。とフォローしていた天草だけど実際はどうなんだろう?
でもニヤニヤしている顔を見ると離婚して離れた父親と云えど、仲は悪くなさそうだ。一切、父親の話しは聞いてなかったから会えるのが楽しみだな。
「さっ、里奈ちゃん!流!もう出やな時間やで?」
「あっ、はい!」
「良い式にしといでな?」
「……今年はウィングスのリーグ優勝も日本一も見れて愛する我が息子がこんな可愛い子と結婚してくれたんやから幸せな一年やったわ。」
少女のような嘘偽り無い真っ白な心でそう言われると、二人して照れてしまう。
目を合わせてニッコリした私達は、みんなが待つ会場へと向かった。